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七味は小粒でもピリリと辛い [営業]

 こんにちは、「会社の土台作り」をやっている岩井徹朗です。


 日経新聞の毎週水曜日に「200年企業」というコラムが掲載されています。


 昨日は長野県で七味唐辛子を製造・販売する八幡屋礒五郎さんのお話でした。

 記事によると、

  「1点当たりの商品の販売単価は300~500円と、観光地の土産にしては安い部類」

なのですが、会社では、

  「もし、店頭で迷いながら品定めをしているお客さんがいれば、小さくて安い方をを薦める。」

のだそうです。

 また、その理由は、

  「大きいサイズの方が会社の売り上げに貢献するが、使い終えるまでに風味が落ち、二度と買ってもらえなくなるかもしれない。」

からだと書かれていました。

 これは、

  「目先のもうけより、リピーターを確保する方が長い目でみれば得策」

という先代の教えを守ってのことらしいのですが、今のご時勢なかなかできることではありません。


  迷っているということは、お客さんは

  「大きい方を買ってもあまるんじゃないかなあ」

と心配している訳です。

  でも、普通のお店なら、

  「大きい方が絶対お得ですよ!」

と値段の高い方を薦めるケースがほとんどです。

  しかし、自社製品の特徴をしっかりと頭に入れ、時間が経つとどうしても風味が落ちておいしくなくなることが分かっているので、お客様の立場に立って、

  「そのようなものは食べたくない」

と考えて

  「せっかくの美味しい七味を美味しい状態で食べてほしい」
 
というところまで想いが至るかどうか。


  創業から275年を数える会社は考える視点が違うことを学びました。

  七味は小粒でもピリりと辛いという感じでしょうか。

  今度長野に行く機会があったらぜひお店を訪ねてみたいと思います。
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土日祝日は電話に出ない宣言 [営業]

 私が最初に転勤を経験したのは今からちょうど22年前。年号が昭和から平成に変わってしばらくしてからでした。

 転勤先の支店長だった方はとても仕事熱心な方。かつ非常にせっかちと評判で、何か思いついたら土曜日であろうが、日曜日であろうが、お構いなしに電話がかけるという人でした。

 私のような担当者にはさすがに直接電話をかけてこられませんが、課長連中にはバンバン電話が・・・。今と違ってまだ携帯電話がなかったため、自宅の電話がリンリン鳴っていたらしいのです。

 ところが、直属の上司であるA課長は、

 「自分は土日祝日に仕事の電話がかかってきても一切出ない」

と我々部下の前で公言されていました。

 サラリーマンが所属部署のトップの電話に休日は出ないというのもかなり勇気のいることだと思いますが、支店長も休日電話しても毎回A課長がつかまらないので、その内諦めて電話をかけてこなくなったそうです。

 だからと言ってA課長に対する支店長の評価が低かったかというと、そんなことはありませんでした。

 私が見る限りにおいても普段何かと支店長の相談にのっているのはA課長。5~6人いた課長の中で一番信頼されていたように思います。

 しばらくしてからA課長はめでたく昇進され、他の部署にご栄転に・・・。

 サラリーマンの働き方として見習うべきかどうかはさておき、会社が商品やサービスを提供する上でA課長のやり方は一つ参考になります。

 今はITの普及もあり、24時間365日対応するのは当たり前みたいな感覚になりつつあります。

 セブンイレブンだって店名の通り7時から11時しか開いていない店舗を最近は見かけたことがありませんし、デパートも多くの店が年始を除いてほぼ年中無休で営業しています。

 けれども多くの消費者の場合、真夜中にコンビニに行くのはごくたまにあるぐらい、デパートが毎週水曜日休みであっても大勢に影響がない、と言えるのではないでしょうか。

 A課長の場合は土日に電話に出ないことで、支店長の方が折れて連絡しなくなったのですが、それで業務に重要な事態を引き起こした訳ではありません。支店長の指示が休日でなく、月曜日の朝一番に行われる
よう変わっただけです。

 つまり、対応時間を絞り込むことで、言わば業務の効率化が図れたとも言えます。

 経営資源が限られている中小企業にとっては所詮物量に勝る大企業と真っ向勝負してもなかなか勝ち目がないのも事実。

 しかし、「他社が年中無休でやっているから、うちもやらなければ」といって過去の風習や変な先入観だけに囚われていてもそこでは他社と差別化できません。

 仮に週休2日にし、休みに商品を買いたいお客さんを逃したとしても、残り週5日に資源を集中させることで、より深くお客さんとの絆を深めることも可能です。その結果、会社全体としては収益率がアップするということもあるのではないかと思います。

 かのA課長も土日はどのように過ごしていたのかは知りませんが、平日は毎日遅くまでと仕事をされており、業務の成績も抜群でした。

 やや営業時間の話が中心になりましたが、これは時間に限らず、商品の機能やサービスの質においても同じこと。

 「あれもこれも」ではなく、「あれはダメだけれどこれはすごい」という特徴があれば、一定の顧客層はしっかりと獲得できるはずです。

 何かを捨てることは勇気のいること。しかし、捨てることで新たな展望が開けることも時にはあるのではないでしょうか。
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1年待てば簡単に買えるかも [営業]

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 これは現在京王百貨店で開催されている駅弁大会で買ったお弁当。伊豆急下田駅で販売されている伊勢海老弁当(1,400円)です。

 昨年の駅弁大会でも買おうと思っていたのですが、長い行列に断念。今年はどうかなあと思ってみると、意外とあっさり買うことができました。

 一方、すごい行列ができていたのが、東北新幹線新青森駅の浜焼きホタテ海鮮ひつまぶし弁当。

 駅弁大会には15日と22日と2回行ったのですが、いずれも長蛇の列。買うまで30分以上かかりそうな勢いだったので、泣く泣く(笑)あきらめたのです。

 この駅弁大会、京王百貨店の新春の目玉企画で2週間ほど開催されています。

 そして、京王線沿線に住む我が家にも3回ほど折込みチラシが入っていたのですが、チラシの1面を飾っていたのが、今回購入できなかった新青森駅の駅弁でした。

 一方の伊勢海老弁当は、たしか昨年のチラシの1面に出ていた記憶が。
 今回も4面ある広告の中には出ていましたが、やはり、1面に出ているものと比べると、インパクトが全然違います。

 このため、今回下田駅の弁当が比較的簡単に買えて、新青森駅の弁当がなかなか買えない理由の一つとして広告における露出度の違いがあるのではないかと思います。

 百貨店のチラシを見る限り、目玉商品は昨年は伊勢海老に対して、今年はホタテ!
 どういう事情で1面に掲載される商品が決まるのかは知りませんが、チラシのどこに載っているかによって明らかに売れ行きに違いが出ます。

 広告の力恐るべしというのを改めて思い知った次第です。

 となれば、今回買えなかった新青森駅の駅弁も来年は比較的簡単に買える可能性が・・・。
 青森方面までなかなか行く機会のない私は1年後に期待したいと思います。
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新店長就任記念! [営業]

 私はパチンコをやらないのですが、たまに街で見かけるポスターで「新店長就任記念!」といったようなフレーズを見かけます。

 パチンコをする人にとってはその店の店長が替ろうが、替るまいが、あまり関係ない気もしますが、店長交代にかこつけて何とか売上を伸ばすためのサービスが行われているだと推測されます。

 以前銀行の支店で働いていた時、通常3年ぐらいのサイクルで支店長は替っていました。

 さすがに、公けには新店長就任記念のようなことはやっていませんでしたが(笑)、支店長が交代して預金残高や融資の金額が落ち込まないように副支店長や課長が気を使っていたように思います。

 一方で、かなり大々的にやっていたのが会社の設立何周年とか、支店開設何周年記念の運動です。

 一度確か支店開設30周年の時に遭遇した事がありましたが、その時は取引先に預金の他行からの預け替えをお願いしたり、貸出金の増強に注力していた記憶があります。

 今振り返ってみると、取引先からすれば支店が10周年記念であろうが、30周年記念であろうが、あまり関係ないと思いますが、銀行という相対的に強い(?)立場からのお願いであったためでしょうか、各社とも非常に協力的で、目標の数値は達成しました。

 ところで、会社にしてみれば、何かの周年行事等を口実にすれば、普段よりもいろいろと頼み事がしやすいという事情はあるのでしょうが、お客さんの立場に立ってみれば、必ずしもメリットがある訳ではありません。

 デパートやスーパーなどの記念バーゲンセールスだとメリットも具体的で分かりやすいのですが、銀行の場合、30周年だかと言って貸出金利が低くなったり、融資条件が緩和される訳ではなく、当座預金や普通預金を他行から預け替えても利息収入が増えることはありません。

 まあ持ちつ持たれつの関係で協力関係を深めるという派生的、簿外的な効果はあるのかもしれません。
 しかし、消費者やユーザーの立場が強くなりつつある現在、会社側の事情を理由にした業績アップを狙う計画はよほど周到に準備してお客さんのメリットを明確にしないとなかなか上手くいかないのではないでしょうか。

 さてさて、今年は私が独立して早くも5年目。
 銀行時代と違っていくら当社が5周年だと叫んでも、業績アップに積極的に協力してくれる先があるはずもなく、7月4日の設立記念日をどうやって迎えようかと頭をひねる毎日です(汗)。

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プレゼンの場に立ち会って感じたこと [営業]

 先日クライアントさんとの定例ミーティングに行った際、議題の一つとして商品のセールス方法についてある会社のプレゼンを聞くということがありました。

 時間にして1時間ほど。内容は動画を使ったセールスツールのご提案です。

 プレゼンはパソコンを使ったデモを中心に行われ、クライアントさんの販促ツールとしては使えそうな感じです。値段も現在は特別キャンペーン中とのことで、年内に申し込めば、通常の半額。初期投資として充分にストライクゾーンに入りそうです。

 クライアントさんもその場では結論を出しませんでしたが、前向きに検討しているご様子でした。

 今回はシステム会社がクライアントさんにセールスするのを第三者の立場から見るという機会に恵まれた訳ですが、自分にとって大いに気付きとなった点がいくつかありました。

 その一つがクライアントさんのニーズとシステム会社が提供するサービスとのギャップの部分。

 クライアントさんとしてはある商品の売上を伸ばすためにいろいろと試行錯誤を重ねている訳ですが、今回システム会社から提案があったのはいわばツールの部分。

 クライアントさんが一番悩んでいるのは、この商品に対するユーザーをどのようにしたら集めることができ、集客できた先に対してどういう形で説明したら一番効果が高いかという点です。

 それに対し、今回提案のあったセールスツールは一定の効果は期待できそうなのですが、問題はその中味。商品の内容を中心に説明した方が良いのか、商品の使い方をメインに置いた方が良いのかは、クライアントさんが決めなければなりません。

 つまり、クライアントさんとしては最大の問題点は自社で解決しなければならず、セールスツールはその問題が解決できた後で初めて効果を発揮するという訳です。

 したがって、もしこのシステム会社の人が、

 「御社の商品なら、こういった内容をこのツールを使って説明すれば、売上アップにつながるはずです!」

という説明ができれば、恐らくその場で商談が成立したのではないかと思います。

 セールスに来た会社については私も初対面だったので、詳しい業務内容は知りません。したがって、いきなりそこまでのレベルを求めるのは酷なのかもしれませんが、せっかく良いサービスを持っているで、少しもったいないなあと感じた次第です。

 しかし、翻って自分の身に置き換えた場合はどうでしょうか。

 「当社ならこれができます。」

 「その業務なら任せて下さい。」

といった売り込みが中心で、お客さんが本当は何に悩んでいるのか、という点で100%対応しきれているかというと自信を持って「ハイと」は言い切れない気もします。

 人のふりみて我がふり直せではありませんが、セールスの難しさと奥深さを改めて認識したミーティングでした。
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