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合法的白昼強盗との対決! [リスク管理]

 「言葉は悪いですけど、相手は合法的な白昼強盗。けっして最後まで気を抜かないで対応して下さい。」

 クライアントさんの税務調査が始まる前、その会社の顧問税理士の先生からきつく注意を受けました。

 そのクライアントさんはもうすぐ設立して10年になりますが、今回が初めての税務調査。私も今まで直接税務調査を経験したことはありません。

 調査期間である前期までの3年間については、当社としてもいろいろとサポートさせていただいた経緯もあり、21日と22日の2日間にわたる調査の際に私も立ち会うことになりました。


 おかげさまで無事調査は終了したのですが、今回立ち会ってみて分ったことがいくつかありました。

 ①会社の状況をきちんと社長が説明できること

 税務調査を開始するに当り、まず最初に会社の概況について税務官の方に説明する場面がありました。

 ここで、社長が会社の過去の経緯、現状、これからの方向性をきっちりと説明し、相手の方にどこまで会社のことを理解してもらうかがポイントになります。

 やはり、大きな枠組みを理解してもらうと、一つの売上、1件毎の経費の位置づけがより明確になってきます。

 ②日頃から1つ1つの取引をきちんと完結させること

 会社の概況説明が終ると、次は個別の取引の調査が始まり、その際、契約書や請求書、領収書といった伝票類を見られます。

  今回は日頃からきちんと資料や書類の整理ができていたため、依頼のあったものはすぐに提出できましたが、会社によっては提出するのにやたら時間がかかったりするとのこと。

 逆の立場に立ってみれば、よく分ることですが、依頼した資料がなかなか出て来ないと、イライラするものです。逆にタイミングよく資料が提出できれば、それだけ調査もスムーズに進み、余計な疑念等を生まずに済みます。

 しかし、これを実現するためには、普段の業務のやり方がポイントになってきます。

 「後でやろう」と後回しにするのではなく、できることは「すぐやる」こと。疑問点や不確かな点は「その場で解決する」ことが大切です。

 人の記憶は日々薄れゆくもの。「2年前のあの売上は何だっけ?」とか「あの時は誰と食事に行ったのかなあ・・・。」なんていちいち覚えられていません。
 
 「記憶に頼らず、記録に頼る。」 これは日々の積み重ねがモノを言います。

 ③相手の立場や考え方ときちんと踏また上で真摯に対応すること

 冒頭の言葉は、「税務官の人がどんなに人あたりがよくても、こちら(会社)と相手(税務署)では立場が違うので、そこのことを踏まえて対応して下さい。」という説明の後に言われたものです。

 意図的に利益を隠蔽したり、数字をごまかしたりする場合は論外ですが、当方としてきちんと経営判断して、対応した案件でも、税金を取るという立場から見れば、また違った意見が出ます。

 そこはよく報道等で、「見解の相違」ということが言われますが、今回の調査でも「へえー、そういう考え方もあるんだ」とちょっと驚くような質問もありました。

 この点、会社側は自社の考え方、対応の仕方をきちんと説明し続けることが肝要です。
 相手は百戦練磨のプロ。こちら側が無理やりつじつまを合わせようとしているのか、それとも、論理的に考えて対応した結果なのかはすぐに見抜いてしまいます。


 このように見てくると、税務調査は利益の算出や税金の計算というやや専門的な要素はあるものの、その対策としては、特別な事をやる訳ではないということが分かってきます。

 普段から会社がいかにきちんと業務を行い、経営者がそれを把握して、必要な手立てをうっているか。強盗に備えるにはまずは戸締りをきちんとすることなのですから。

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